標高354mの山頂に、石の声を聞きながら造られた天空の城。
今も四季折々に幻想的な姿を見せてくれます

但馬の守護大名によって室町時代に築かれ、織田信長の命によって秀吉に攻め落とされた竹田城。自然石を巧みに配置した現在の石垣遺構を整備したのは最後の城主でした。歴代の城主を城跡が懐かしんでいるかのように、400年経った今でも山頂に凛と立っています。

室町時代に基礎が築かれ約130年後、
秀吉の但馬征伐によって落城

竹田城は、室町時代の嘉吉年間(1441-1443年)に但馬の守護大名・山名宗全によって、城の基礎が築かれたと伝わります。播磨・丹波から但馬への侵略を防ぐため、13年もの月日を費やして築き上げ、山名氏の武将・太田垣氏が5代にわたって城主を務めました。やがて、織田信長の命による秀吉の但馬征伐が始まり、竹田城は落城。築城から約130年後、天正5年(1577年)のことでした。

現存する石積みの城郭を整備したのは、
最後の城主・赤松広秀

天正13年(1585年)、新しい城主となった赤松広秀は竹田城の整備に着手します。この時の構造が現在の城跡に見られる「穴太(あのう)積み」で、近江の「穴太衆」と呼ばれる人びとが自然石の声を聞きながら行った独自の石積み技法。それは400年を経た今でも当時の威容を誇り、完存する石垣遺構としては全国屈指のもので、「日本100名城」にも選ばれています。

春の桜、夏の青空、秋~冬の雲海。
四季折々に幻想的な姿を見せる竹田城跡

標高354mの山頂にある竹田城跡は、雲海に包まれた幻想的な姿がとくに有名ですが、四季折々に素晴らしい景色を見せてくれます。
春なら、JR竹田駅を挟んで城跡の向かいにある立雲峡から城跡を眺めてみてください。立雲峡は「但馬吉野」と呼ばれる桜の名所。満開の桜越しに眺める城跡や城下町の眺めは格別です。

また、「天空の城」と親しまれる城跡ならでは、夏には抜けるような青空とのコントラストも素晴らしいものです。

雲海に包まれる竹田城跡を見るなら、秋から冬にかけてが一番です。よく晴れた早朝に発生する朝霧が雲海となって城跡を包み、まさに天空に浮かぶ城をご覧いただけることでしょう。